
アメ車は日本で売れてるの?数字を見ると、少し違う景色が見えてくる。
Jeep(ジープ)Cadillac(キャデラック)Chevrolet(シボレー)Ford(フォード)Dodge(ダッジ)名前は聞いたことがあっても、「具体的にどんな車のメーカー?」となると意外と曖昧かもしれない。
2025年の輸入車新規登録を見ると、数百台規模のブランドが並ぶ中、ひとつだけ8,000台を超えているブランドがある。
今回は日本自動車輸入組合(JAIA)の2025年車名別輸入車新規登録台数を使い、米国発祥ブランドをTOP5で比較。それぞれの代表車種も合わせて、「何のメーカーなのか」が分かるように見ていく。
同じアメ車でも、日本での売れ方はまったく違う。5位から見ていこう。
今回のランキング基準
- 2025年1月〜12月のJAIA「車名別輸入車新規登録台数」を使用
- 乗用車・貨物車・バスの合計登録台数で比較
- 米国で誕生した自動車ブランドを対象
- 公表表で年間台数を個別確認できるブランドを対象
TeslaはJAIA会員ブランドだが、今回使用する2025年車名別公表表では独立した年間登録台数が掲載されていないため対象外。
各ブランドに記載する「代表車種」はブランドを理解するための例であり、2025年登録台数の車種別内訳を示すものではない。
第5位|DODGE(ダッジ)
マッスルカーのイメージを最も濃く残すブランド

第5位はDodge。2025年の新規登録は107台だった。
Dodgeといえば、現在のCharger、3列SUVのDurango。そして歴代モデルではChallengerが象徴的な存在。太いボディと強烈なパワーで、「アメリカンマッスル」という言葉をそのまま車にしたようなブランドだ。
日本では量販ブランドではないが、「Dodgeが欲しい」という指名買いが成立する強い個性を持っている。
第4位|FORD(フォード)
スポーツカー、SUV、ピックアップまで揃うアメリカの巨大ブランド

第4位はFord。2025年は219台で、前年217台とほぼ同じだった。
代表的なのはスポーツカーのMustang、オフロードSUVのBronco、そしてアメリカを象徴する大型ピックアップF-150。ひとつのジャンルではなく、アメリカの自動車文化そのものを幅広く抱えるメーカーといえる。
Ford Motor Companyは2016年に日本事業から撤退しているが、それでも新規登録が続いている。「正規販売されていなくても欲しい」という需要が数字として残っているのが面白い。
🥉第3位|CHEVROLET(シボレー)
日本ではCorvetteの存在感が圧倒的

第3位はChevrolet。2025年の新規登録は382台。
アメリカ本国ではピックアップのSilveradoなど幅広い車種を持つが、現在の日本正規ラインアップではCorvette(コルベット)がブランドの顔になっている。
Corvetteは6.2L V8をミッドシップへ搭載する本格スポーツカー。現行日本仕様は右ハンドルも用意され、「アメ車だから左ハンドル」というイメージとも少し違う。
日本のChevroletは、大量販売よりもアメリカン・スポーツカーを求める層へ深く刺すブランドになっている。
🥈第2位|CADILLAC(キャデラック)
Escaladeだけではない、アメリカンラグジュアリー

第2位はCadillac。2025年は508台で、前年449台から増加した。
Cadillacと聞いて真っ先に浮かぶのは大型SUVのEscaladeかもしれない。しかし現在の日本では、セダンのCT5や電動SUVのLYRIQまで展開している。
つまり現在のCadillacは「巨大なアメ車」というだけではなく、アメリカ流ラグジュアリーをSUV・セダン・EVへ広げるブランドだ。
年間500台規模でも、日本で正規販売とアフターサービスを継続している点は大きい。
🥇第1位|JEEP(ジープ)
Wranglerだけではない。日本で最も選択肢が広い米国系ブランド

そして第1位はJeep。2025年の新規登録は8,712台。
ブランドの象徴はもちろんWrangler。しかしJeepはそれだけではない。Compass、7人乗りのCommander、コンパクトなAvengerなど、日本で選べるSUVの幅がかなり広い。
2位Cadillacの508台に対して約17倍。この差を見ると、Jeepは日本で「珍しいアメ車」という枠からかなり抜け出している。
アメリカ車らしいブランド性を残しながら、自分の生活に合うサイズや用途から選べる。 ここが他の米国系ブランドとの大きな違いだ。
TOP5をもう一度比較
| 順位 | ブランド | 代表車種 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| 1位 | JEEP | Wrangler / Compass | 8,712台 |
| 2位 | CADILLAC | Escalade / CT5 | 508台 |
| 3位 | CHEVROLET | Corvette | 382台 |
| 4位 | FORD | Mustang / Bronco | 219台 |
| 5位 | DODGE | Charger / Durango | 107台 |
ブランド名だけで見るより、代表車種を並べると違いが分かりやすい。Dodgeはマッスル、Fordは幅広いアメリカ車文化、ChevroletはCorvette、Cadillacはラグジュアリー、JeepはSUV。
同じ「アメ車」でも、そもそも日本で競っている市場が違う。
なぜJeepだけ、日本でここまで強いのか
Jeepの強さを「SUVが人気だから」で終わらせると少し足りない。
Wranglerという誰でも認識しやすい象徴的なモデルがある。
Wranglerだけでなく、CompassやCommander、Avengerまで用途別に選択肢がある。
右ハンドル、日本仕様、正規販売店、保証、整備網が用意されている。
Jeepは車に詳しくなくても、「Jeepってこういう車」というイメージを持ちやすい。
ブランドの顔が分かりやすく、その世界観に入るための車種も複数ある。 この二段構えが日本市場ではかなり強い。
アメ車が日本で苦戦する理由は「大きいから」だけではない
日本では車体サイズや燃費がアメ車の弱点として語られやすい。しかし今回のランキングを見ると、販売台数へ効いているのはそれだけではない。
実車を見られるか
販売店が近くにあり、試乗や相談ができること。
日本仕様があるか
右ハンドルや装備など、日常で使いやすい仕様が用意されていること。
維持できるか
整備、部品、保証を相談できる環境があること。
Fordのように日本事業から撤退しても欲しい人はいる。一方Jeepのように正規販売とサービス網があるブランドは、興味を持った人がそのまま購入まで進みやすい。
ブランドの魅力と、所有するための環境。その両方が必要になる。
販売台数が少ない=人気がない、ではない
今回の数字は2025年に新しく登録された台数であり、日本に存在するアメ車の総数や中古車人気を示すものではない。
Dodge ChallengerやFord Mustangのように、新車の正規販売環境が限られていても強いファンを持つ車は存在する。並行輸入、中古車、専門店を通して楽しむカーライフもアメ車文化の一部だ。
台数が少ない車ほど、専門店の知識が価値になる。
車を探す。状態を見る。部品を調達する。整備する。カスタムする。
量販車ではディーラーが担う役割を、専門ショップとオーナーコミュニティが支えているところも、アメリカ車ならではの面白さだ。
今回の5ブランドを見ても、現代のアメリカ車はSUV、EV、直6ターボまでかなり多様になった。
それでも、大排気量V8の鼓動は今もアメリカンカー文化を象徴する一つの記号だ。
V8 CARRY THE RUMBLEは、その鼓動をスペックではなく「存在感」として車体へ残すデザイン。

日本のアメ車販売についてよくある疑問
Q. 日本で一番売れているアメ車ブランドは?
今回使用したJAIAの2025年車名別新規登録台数ではJeepが8,712台で1位。2位Cadillacの508台を大きく上回る。
Q. Dodgeってどんな車のメーカー?
ChargerやDurangoなど、パフォーマンス色の強い車を展開するブランド。歴代ではChallengerもアメリカンマッスルを代表する存在として知られている。
Q. Fordの有名な車は?
スポーツカーのMustang、SUVのBronco、大型ピックアップのF-150などが代表的。アメリカ車のさまざまなジャンルを持つブランドだ。
Q. ChevroletはCorvetteだけ?
アメリカ本国ではSUVやピックアップなど幅広い車種を展開している。現在の日本正規販売ではCorvetteが中心となっている。
Q. なぜTeslaが入っていない?
今回使用した2025年JAIA車名別公表表で独立した年間登録台数を同条件で確認できないため、ランキング対象外とした。
まとめ|ブランド名より「何の車を作っているか」で見ると、アメ車は分かりやすい
DodgeにはCharger、FordにはMustang、ChevroletにはCorvette、CadillacにはEscalade、JeepにはWrangler。
代表車種まで結び付けると、それぞれがまったく違うアメリカ車を作っていることが見えてくる。
2025年の登録台数ではJeepが圧倒的1位だったが、その背景にはWranglerという強い象徴だけでなく、CompassやCommander、Avengerなど異なる用途を選べるラインアップがある。
アメ車という一つのカテゴリーがあるのではない。
マッスル、スポーツ、ラグジュアリー、SUV。それぞれ違うアメリカ文化が、日本で選ばれている。
企画・編集:CRAFT WORKS TOKYO
本ランキングは日本自動車輸入組合(JAIA)が公表した2025年1月〜12月の車名別輸入車新規登録台数を基に作成。代表車種はブランドの特徴を理解するために掲載しており、2025年登録台数の車種別内訳を示すものではない。登録台数など確認可能な事実と、CRAFT WORKS TOKYOによる市場・ブランド上の考察を分けて構成している。
情報更新・確認日:2026年8月11日
主な確認資料
日本自動車輸入組合|2025年12月度輸入車新規登録台数
Dodge|Official Site
Ford|Official Site
Chevrolet Japan|公式サイト
Cadillac Japan|公式サイト
Jeep Japan|公式サイト
※登録台数はJAIAの「車名別輸入車新規登録台数」による。代表車種はブランド理解のための例であり、2025年登録台数の車種別内訳を示すものではない。
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